今話題の薬を使わない新世代のホワイトニング!トランセントホワイトニングとは???

こんにちは。野原歯科医院院長の野原行雄です。

本日は、薬に頼らず歯を白くする新世代のホワイトニングトランセントホワイトニング についてお話しします。

「歯を白くしたいけど、歯が痛くなるのが不安で・・・」「時間をかけずに早く白くしたいのだけど・・・」と思っている方はいらっしゃいませんか?

そのような方にぜひおすすめしたいのが、トランセントホワイトニングです。

トランセントホワイトニングは、痛みはほとんどなく、白さを早く実感できる新世代のホワイトニングですが、ご存知ない方がほとんどだと思います。

今回は、トランセントホワイトニングについてご紹介します。

トランセントホワイトニングについて

トランセントホワイトニングは、医療用高出力パルス青色LED光照射器から発せられる青色の光で歯の色素成分を分解して、歯を白くする全く新しいホワイトニングです。

仕組み

トランセントホワイトニングは、医療用の高出力パルス青色光照射器から発せられる青色の光線を10分ずつ※2回歯に照射して、歯の色素成分を分解します。

この光はエナメル質を透過できるので、エナメル質だけでなく、象牙質の色素成分も分解できるので、歯の中も白くすることができます。

※最新(現在2025/05/18)のバージョンアップしたものは10分に短縮されたそうです

今までのホワイトニングとの違い

今までのホワイトニング法には、歯科医院で行うオフィスホワイトニングとご自宅で行うホームホワイトニングがあります。

オフィスホワイトニングは過酸化水素、ホームホワイトニングは過酸化尿素という薬を使って歯を白くします。

過酸化尿素はお口の中で過酸化水素に変化するので、基本的にはどちらも過酸化水素で歯を白くします。

一方、トランセントホワイトニングは過酸化水素も過酸化尿素も使いません。

使うのは、高出力の青い光だけです。

オフィスホワイトニングでも確かに光を当てますが、過酸化水素を活性化させるのが目的で、これ自体が歯を白くするわけではありません。

ホワイトニング剤ともよばれる薬を使って白くするか、光だけで白くするか、これが今までのホワイトニングとトランセントホワイトニングの違いです。

トランセントホワイトニングのメリット

トランセントホワイトニングには多くのメリットがあります。

ここでは、今までのホワイトニングにはないメリットだけを紹介します。

知覚過敏を起こさない

ホワイトニングの副作用としてよく知られているものが知覚過敏です。

正しくは”知覚過敏に似た症状”で、象牙質知覚過敏症とは異なります。

この副作用は、歯の神経をホワイトニング剤が刺激することで起こります。

トランセントホワイトニングは、ホワイトニング剤を一切使わないので、今までのホワイトニングにつきもののこの副作用が起こりません。

歯肉の炎症が起こらない

ホワイトニング剤が歯肉につくと、歯肉が炎症を起こし、歯肉に痛みが生じます。

歯科医院でのホワイトニングで、ホワイトニング剤を塗る前に歯肉に保護剤を塗るのはこのためです。

トランセントホワイトニングは、ホワイトニング剤を使わないので、歯肉に炎症が起こること自体がありません。

施術後の制限がない

ホワイトニング剤を歯に作用させると、歯の表面を覆っているペリクルというタンパク質の膜がなくなってしまいます。

ペリクルを失った歯は、食べ物や飲み物の色がつきやすくなります。

ペリクルはしばらくすると回復して歯を再びコーティングしますが、その間、食べ物や飲み物に制限が生じます。

トランセントホワイトニングなら、ペリクルを失うことがないので、施術後の食べ物や飲み物の制限がありません。

対象者の層が広い

今までのホワイトニングでは、子どもさん、妊娠中の方、授乳中の方、そして無カタラーゼ症の方は、ホワイトニングを受けることができませんでした。

その理由は、ホワイトニング剤です。

ホワイトニング剤が子どもの弱い歯を刺激したり、妊娠中や授乳中の歯肉炎を悪化させたりする、無カタラーゼ症の方はホワイトニング剤に含まれる過酸化水素を分解できないからです。

トランセントホワイトニングは、ホワイトニング剤を使いませんから、今までホワイトニングが受けられなかった方も歯を白くすることができます。

適応症が多い

今までのホワイトニングでは、神経を失って歯の中から暗くなった歯や、加齢によって黄ばんだ歯、テトラサイクリンという薬で変色した歯のホワイトニングは困難でした。

ところが、トランセントホワイトニングは、透過性のある光の働きで色素を分解するので、こうした中から変色している歯も効果的に白くすることができます。

効果の実感が早い

歯の色がどのような色なのか、どれくらいの明るさなのかを調べるには、シェードガイドという色見本を使います。

トランセントホワイトニングを一度受けると、数段階、歯の色が明るくなります。

このため、歯が白くなったことを早くに実感していただきやすいです。

トランセントホワイトニングのデメリット

多くの優れた特徴を持つトランセントホワイトニングですが、デメリットがないわけではありません。

受けられる歯科医院が少ない

トランセントホワイトニングは、新しいホワイトニング法です。

トランセントホワイトニングを行うためには医療用高出力パルス青色LED光照射器が必要ですが、こちらを持っている歯科医院はほとんどありません。

受けられる歯科医院が少ないのは、トランセントホワイトニングのデメリットの一つと言ってもいいでしょう。

軽く熱を感じることも

青色LEDから光を発するとき、軽い熱を感じることがあります。

たとえ熱感を感じたとしても、装置の調整で解消できますので、施術中の不快感はほとんどありません。

まとめ

今回は、トランセントホワイトニングという新世代のホワイトニングについてご紹介しました。

トランセントホワイトニングは、薬剤を使わず、光だけを使うので副作用がほとんどない上、適応症も対象者も多い優れたホワイトニング法です。

ただし、医療用高出力パルス青色LED光照射器がないとできないので、現在受けることができる歯科医院はかなり限られています。

ホワイトニングを受けたいけれど適応症でないと言われた方や、歯がしみるのが不安でホワイトニングをためらっている方などは、トランセントホワイトニングはいかがでしょうか。

もし、トランセントホワイトニングにご興味のある方は、当院にぜひお越しください。