こんにちは。野原歯科医院院長の野原行雄です。
本日は、PMTCの効果を長く保つためのPMTC後のセルフケア についてお話しします。
PMTCを受けると、歯の表面がツルツルになってとてもすっきりと気持ち良くなります。
PMTCを受けてすっきりとした効果が、長続きしたら嬉しいですよね。
どうすれば、PMTCの効果が長持ちするのでしょうか。
今回は、PMTCの効果を長持ちさせるためのセルフケアについてお話しします。
PMTCで歯がすっきりする理由
PMTCを受けるとどうして歯やお口がすっきりとした感じになるのでしょうか。
PMTCとは？
PMTCは、Professional Mechanical Tooth Cleaningの頭文字をとった言葉で、歯科医師や歯科衛生士が専用の器械を使って歯をきれいにするという意味です。
PMTCで歯がすっきりする理由
PMTCは、Tooth（歯） Cleaning（クリーニング）とあるように、歯の表面の掃除をします。
具体的には、専用のペースト（PMTC用の歯磨き粉）を歯を磨くのですが、PMTC用のペーストは、粗研磨用、中間研磨用、仕上げ研磨用などいろいろなタイプがあります。
歯を磨くために使うブラシも、ゴムのカップ、ゴムのスクリュー、ナイロン糸のポリッシングブラシなどさまざまタイプがあります。
製品によっては、ポリッシングブラシの硬さを選べるものもあり、やわらかいタイプを使えば歯肉に優しく歯をきれいにできます。
いろいろなペーストやブラシを組み合わせることで、歯と歯の間の狭いところや歯の裏側などの普段の歯磨きでは取れないところの磨き残しやプラークがきれいに取り除けます。
プラークは、歯の表面についている白いカスのような付着物のことです。
歯に磨き残しやプラークがついたままになっていると、歯の周りがなんとも言えないモヤッとした感じになります。
PMTCを受けるとお口のすみずみまでプラークが取り除けるので、歯やお口がすっきりするのです。
爽快感にとどまらないPMTCの効果
PMTCの効果は、歯やお口をすっきりさせるだけにとどまりません。
実は、歯の表面をツルツルに磨くと、新しいプラークがつきにくくなる上に、たとえプラークがついたとしても、簡単に取り除けるようになります。
プラークは、不快感の原因というだけでなく、虫歯菌や歯周病菌が潜む歯の健康の大敵でもあります。
PMTCを受けるとプラークがなくなるだけでなく、新たに歯にプラークがつきにくくなるので、PMTCには爽快感に加え、歯の健康増進効果もあるのです。
PMTCの効果を長持ちさせるセルフケアのポイント
PMTCの効果は、ずっと続くわけではありません。
PMTCを受けてから24～36時間ほど経つと、プラークが少しずつですが、作られ始めます。
だからといって、毎日PMTCを受けに歯科医院に行くわけにはいきませんから、ご自宅でのセルフケアがPMTCの効果を長く保つカギになります。
歯間ブラシやデンタルフロスも使う
歯ブラシで歯を磨いても、歯の表面はきれいになりますが、歯と歯の間までは毛先が届かないので、きれいになりません。
磨けていないところからプラークが増えていきますので、歯ブラシに加え、歯間ブラシやデンタルフロスも使って歯を磨いてください。
すっきり感を保ちたいならホワイトニング歯磨き剤がおすすめ
ホワイトニング歯磨き剤は、歯の表面についた汚れのケアを重視した歯磨き剤です。
歯の着色汚れを浮き上がらせるピロリン酸ナトリウムやポリリン酸ナトリウム、PEG400などの薬効成分や粒子状の研磨剤で、歯をきれいに磨く効果を高めているのが特徴です。
歯を白くする効果はありませんが、こうした歯磨き剤を使って歯磨きすると、PMTCのすっきり効果を長く保てます。
電動歯ブラシを使ってみる
電動歯ブラシは、手用歯ブラシよりも歯の表面をきれいに磨けます。
ブラウンの回転式の電動歯ブラシは、歯科医院でPMTCで使う器械にとても似ていて、歯の表面の汚れの除去効果が高いのが特徴です。
もちろん、回転式でなくても、超音波タイプの電動歯ブラシも、手用歯ブラシ以上に歯をしっかり磨けます。
実際、電動歯ブラシで磨いた後の歯の表面を舌で触ってそのツルツル感に驚かれる方も多いです。
しかも、電動歯ブラシの中には、『着色汚れ除去モード』がついているものがあり、専用のブラシと組み合わせて、歯の着色汚れを効果的に取り除いてくれます。
手用歯ブラシに替えて電動歯ブラシを使ってみるのも、歯の表面をきれいに保てるのでおすすめです。
外出先での食後はうがいだけでも
外出先でのお食事の後も、歯磨きをした方がいいのはいうまでもありませんが、実際のところ外出先で歯磨きをするのはなかなか難しいものがあります。
そこで、外出先でお食事をした後は、うがいだけでもするようにしてください。
洗口液を使う
洗口液の中には、虫歯菌や歯周病菌を殺菌する薬効成分だけでなく、プラークをつきにくくする薬効成分が配合されたものがあります。
歯磨きの後、このような洗口液を使ってみるのも、おすすめです。
PMTCの効果を高めるにはスケーリングもセットで
スケーリングとは、歯石を取り除く処置です。
PMTCは、あくまでもプラークを取り除いて歯の表面をきれいに磨くだけです。
歯の表面にはプラーク以外にも歯石などの付着物がついています。
歯石は、”歯の石”と書くように、とても硬く、しかもしっかりと歯にくっついているので、歯ブラシで磨いてもびくともしませんし、PMTCでも取り除くことはできません。
困ったことに、歯石は、新しいプラークがつくベースになるだけでなく、歯石がついた上からPMTCを受けても歯はツルツルにはなりません。
このため、歯石を残したままPMTCを受けると、すぐにプラークが歯の表面を覆ってしまい、PMTCの効果がすぐに失われてしまいます。
PMTCの効果を高めて、歯やお口を長い間すっきりさせるためには、スケーリングとセットでPMTCを受けることをおすすめします。
まとめ
今回は、PMTCの効果をキープするためのPMTC後のセルフケアについてお話ししました。
PMTCを受けた後、歯の表面を舌で触っていただくと、とてもツルツルしていることがお分かりいただけるはずです。
このようなPMTCの効果を長持ちさせるセルフケアのポイントは
①歯間ブラシやデンタルフロスも使う
②すっきり感を保ちたいならホワイトニング歯磨き剤
③電動歯ブラシを使ってみる
④外出先での食後はうがいだけでもする
⑤洗口液を使う
などです。
定期的なPMTCをおすすめしていますが、PMTCとPMTCの間の期間は、今回ご紹介したセルフケアを参考にして、PMTCの効果を長持ちさせるようにしてください。
当院では、PMTCを通して、歯やお口にスッキリした爽快感を感じていただくだけでなく、歯やお口の健康増進にも積極的に取り組んでいます。
PMTCについてご興味のある方、またはご質問のある方などは、当院にぜひご来院ください。
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