【歯科医師が解説】なぜ歯が生え替わるのか?

こんにちは。野原歯科医院院長の野原行雄です。

本日は、乳歯から永久歯への生え替わりについてお話しします。

子供は皆、身体の成長にともない、顎の骨も成長し大きくなります。

大きくなった顎に、乳歯は小さすぎますから、数年かけて1本ずつサイズの大きな永久歯へと生え変わっていきます。

乳歯からどのようにして永久歯に生え変わっていくのでしょうか。

今回は、乳歯から永久歯への生え替わりについてお話しさせていただきます。

永久歯は妊娠中から

永久歯の中で最も早く生えてくるのは、第一大臼歯です。

最近では、下の前歯から生えかわる人も多くなりました。

第一大臼歯は、6歳ごろに生えてくるので、6歳臼歯ともよばれます。

この歯に限らず、乳歯も永久歯も全て、顎の骨の中で作られるのですが、歯のもとになる組織を歯胚(しはい)と言います。

6歳ごろに生えてくる第一大臼歯の元になる歯胚は、生まれてからできてきそうに思われがちですが、できてくるのは実は妊娠3〜5ヶ月ごろ、つまり妊娠初期です。

同様に、第一大臼歯の次に生えてくる永久歯の前歯の歯胚もこの頃にでき始めます。

このように永久歯は、生まれる前のかなり早い段階から顎の骨の中で作られ始めています。

生え替わりの仕組み

乳歯から永久歯へと生え変わる仕組みについてお話しします。

永久歯の形成

まず、顎の骨の中で、歯胚が作られます。

歯胚は徐々に成長していき、まず歯冠、つまり歯の頭の部分が作られます。

歯冠ができると、歯根が作られ始めます。

歯根ができるにつれて、歯冠が歯根に持ち上げられるように、少しずつ上がっていきます。

乳歯の歯根の吸収

すると、乳歯の歯根を溶かす細胞が作用し、乳歯の歯根が徐々に溶かされて無くなっていきます。

やがて、乳歯が歯根を失いグラグラと動き始め抜け落ち、永久歯の歯冠がみえるようになります。

永久歯の歯根の完成

歯冠が出てきた永久歯ですが、この時点ではまだ歯根は完成していません。

歯根の完成は、お口の中に歯冠が出てきてから2〜3年後です。

歯根が完成して、ようやくしっかり噛めるようになります。

すなわち、生え終わりです。

このようにして、乳歯から永久歯に生え替わります。

なかなか、時間がかかることがお分かりいただけるのではないでしょうか。

生え替わりではなく新しく加わる歯もある

すべての永久歯が乳歯から生え変わるわけではありません。

最初に生えてくる第一大臼歯は、第二乳臼歯という最も奥の乳歯の後ろに生えてきます。

すなわち、第一大臼歯を含め、その奥に生えてくる第二大臼歯(7番目の歯)や第三大臼歯(8番目の歯:親知らず)は、乳歯から生え変わるのではなく、新たに歯並びに加わる歯なのです。

永久歯の生える順序

先ほど、お話しした通り、最初に生えてくる永久歯は第一大臼歯で6歳ごろです。

第二大臼歯は11〜13歳ごろ、第三大臼歯は18〜21歳ごろですから、永久歯が生え終わるま

でに12年ほどかかるわけですね。

①第一大臼歯(6番目の歯)

②中切歯(1番目の歯)

③側切歯(2番目の歯)

④上顎:第一小臼歯(4番目の歯)、下顎:犬歯(3番目の歯)

⑤上顎:犬歯(3番目の歯)、下顎:第一小臼歯(4番目の歯)

⑥第二小臼歯(5番目の歯)

⑦第二大臼歯(7番目の歯)

もちろん、永久歯の生え方は、このような順序で進むとは限らず、順番が変わったりすることも珍しくありません。

乳歯と永久歯の見分け方

乳歯から永久歯に生え変わるのに、10年以上かかるわけですから、中には「この歯ってまだ乳歯?それとも永久歯に生え変わったのかしら?」と悩んでしまうこともあるかもしれません。

色合い

一般に歯は白いとイメージされますが、乳歯と永久歯とでは色合いが異なります。

乳歯の方が白色に近く、永久歯では黄色みがかった白色になります。

新しく生えてきた永久歯が、乳歯と比べて色合いが黄色みがかっていたからと言って、虫歯というわけではないのでご安心ください。

サイズ

永久歯の方が、乳歯よりもサイズは大きめになります。

ただし、5番目の歯である第二乳臼歯と第二小臼歯では、第二乳臼歯の方が大きいです。

歯が生えかわるときによくあること

歯が生えかわるときによくある症状についてご説明します。

永久歯が裏側から生えてきた

前歯が生え変わるときにお気づきになる方が多いのですが、乳歯の裏側から永久歯が生えてくることがあります。

永久歯は、乳歯の裏側から生えてきて、舌が前に押していい位置に並ぶものなので、心配いりません。下の筋肉と頬の筋肉との間に並ぶようになっています。

乳歯が抜けるより先に永久歯が生えてきた

乳歯の歯冠が残っているのに、永久歯が横から生えてきたときは、乳歯が自然に抜けるのを待つより先に抜いた方がいいこともありますので、歯科医院で相談してください。

乳歯がいつまで経っても動かない

乳歯がいつまで経っても揺れ動かないとき、もしかしたら次に生えてくる永久歯がない可能性があります。

先天欠如歯というのですが、第二小臼歯にしばしば見られます。

レントゲン写真で確認しないとわかりませんから、一度歯科医院で調べてもらうことをおすすめします。

左右対称に生えかわらない

一般的に、乳歯から永久歯には、左右対称的に生え変わっていくものですが、中には「右は生え変わったのに、左はまだ」ということや、その逆もあります。

そのようなときは、生え変わるべき歯が先天欠如歯という可能性もありますし、そうでない場合は、歯の真ん中がずれてしまうこともあります。

左右対称に生えかわらないときも、歯科医院でみてもらったほうがいいでしょう。

まとめ

今回は、乳歯から永久歯への生え替わりについてお話ししました。

永久歯は6歳ごろから生え始めますが、その元となる歯胚は、お腹の中にいるときから作られ始めています。

そして、前歯、犬歯や小臼歯という横側の歯、大臼歯という奥歯の順に永久歯が生えてきます。

永久歯が裏側から生えてくるのは問題ないのですが、

もし、

①乳歯が抜けるより先に永久歯が生えてきた

②乳歯がいつまで経っても動かない

③左右対称に生えかわらない

このような症状があるときは、一度歯科医院で診てもらうことをおすすめします。

当院は、お子さんの乳歯の歯並びだけでなく永久歯への生え替わり症例も数多く診療しています。

生え替わりに不安や疑問がある方は、当院でぜひご相談ください。

大田区鵜の木にある野原歯科医院

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