子どもの虫歯は早期発見・治療が鍵になる。

こんにちは。野原歯科医院院長の野原行雄です。

本日は、子どもの虫歯は早期発見・治療が鍵となる事についてお話しします。

虫歯は予防できる病気ですが、いくら毎食後の歯磨きをていねいにしていても、フッ素を定期的に使っていても、虫歯になる可能性がなくなるわけではありません。

お子さんの虫歯治療は、早期発見・早期治療がおすすめです。

今回は、お子さんの虫歯治療についてお話しします。

お子さんの虫歯の特徴

子どもの虫歯には、大人の虫歯と違いいろいろな特徴があります。

虫歯になりやすい

生えて間もない時期は、歯そのものが十分に硬くなっていません。

しっかりと硬くなるまで生えてから2〜3年かかります。

しかも、乳歯は永久歯と比べて歯の外側から守っているエナメル質自体が薄いです。

そのため、生えて間もない時期は、虫歯になりやすく、そして一旦虫歯になった場合は進行しやすい傾向があります。

痛みが出にくい

痛みの感覚を痛覚と言いますが、子供は痛覚が十分に発達していません。

歯も同じで、虫歯になっても痛みを感じにくく、虫歯が知らない間に大きくなっていることも珍しくありません。

白っぽい虫歯が多い

大人の虫歯は、焦茶色や黒色など暗い色をしています。

一方、子どもの虫歯は、白い色をしていることが多いです。

年齢によってなりやすい場所が違う

子どもの虫歯は、年齢によってなりやすい場所に違います。

1〜2歳は上顎の前歯がなりやすいです。

2〜3歳は奥歯の噛み合わせ面です。

4〜5歳は奥歯の歯と歯の間に生じやすいです。

6〜9歳は第一大臼歯、いわゆる6歳臼歯が虫歯になりやすいです。

9歳以降は奥歯の歯と歯の間です。

小さな虫歯の治療法

現在、保険診療で行われている小さな虫歯の治療法は、コンポジットレジン充填・初期う蝕早期充填処置などいくつかあります。

ブラッシング指導とフッ素塗布

ブラッシング指導とは、歯磨きの方法の練習のことです。

歯磨き指導では虫歯は治らない、フッ素塗布は虫歯の治療法ではなく予防法です。

脱灰という初期段階の虫歯であれば歯磨きをていねいにして、お口の中を清潔に保つこと、そしてフッ素を使うことで虫歯の拡大を防ぎます。

ですから、ブラッシング指導もフッ素塗布もごく初期の虫歯の対応方法のひとつです。

コンポジットレジン充填

コンポジットレジンとは、歯の色に似たプラスチック製の詰め物のことです。

子どもだけでなく大人の虫歯治療でも、虫歯が小さな段階であればよく使われています。

コンポジットレジン充填処置は、コンポジットレジンを虫歯の穴に詰める治療です。

虫歯の部分を削って取り除きます。

この穴に接着剤を塗って、コンポジットレジンを詰めます。

コンポジットレジンは、専用の光照射器を使って、特殊な光を当てて固めます。

その後、詰め物の形をきれいに整えて、虫歯治療を終えます。

削って詰めなければならない上、唾液が入り込むと接着力が低下してしまいます。

コンポジットレジンは歯よりも柔らかいので飴を噛むとかけてしまい、外れてしまうことがあります。

予防充填

予防充填は、乳歯、もしくは幼若永久歯(ようじゃくえいきゅうし:生えて間もない永久歯のことです。)の表面の溝やくぼみに生じた、ごく初期段階の虫歯を予防する治療法です。

(シーラントともよばれ、耳にしたことはありませんか?)

そのため、予防充填では歯を削るという虫歯治療でありがちな処置がありません。

歯の表面を専用の器械とブラシなどできれいに磨き、専用の詰め物をするだけです。

削らない上、味もほとんどしないので、ストレスなく受けていただきやすいのが利点です。

虫歯は嫌気性菌といい、酸素がない所で増えます。そのため、虫歯の上からコンポジットレジンを充填しても中では広がる一方です。

ゆえに明確に穴ができたような虫歯の治療には用いることはできません。

う蝕(うしょく)薬物塗布処置

う蝕(うしょく)薬物とは、サホライド®︎という薬品のことです。

サホライド®︎は、正式にはフッ化ジアンミン銀という薬品で、虫歯の進行を抑える働きがあります。

う蝕(うしょく)薬物塗布処置は、とても簡単です。

サホライド®︎を虫歯の部分を取り除いた後、しっかり乾かしてから塗るだけです。

これを2〜7日ほどの間隔で、3〜4回繰り返し行います。

その後は、3〜6ヶ月おきに、虫歯の状態をチェックします。

このように、う蝕(うしょく)薬物塗布処置は、虫歯の穴に薬を塗るだけなので、とても簡単です。

その上、埋めるわけではないので、治療時間もとても短いというメリットがあります。

その反面、サホライド®︎の味が良くない、サホライド®︎を塗ったところが黒くなってしまう、埋めるわけではないので凹んだままになる、などの点がデメリットです。

歯が黒くなり、その見た目が原因でいじめの対象になり得ることからあまり使用されません。

虫歯を小さなうちに治療するメリット

虫歯を小さなうちに治療することにはいろいろなメリットがあります。

治療時間が短い

虫歯の治療は時間が長い、何度も通わなくてはならないと思っている方も多いことでしょう。

しかし、小さな虫歯は違います。

一回あたりの治療時間は短く、治療回数も1箇所あたり1回ですみます。

痛みがない

虫歯は小さなうちは痛みを感じないものです。

小さいうちに治療にかかると、治療中も痛みを感じることもほとんどありません。

痛い麻酔の注射も必要ない事が多く治療を終えられます。

慣れてくれる

虫歯治療に限らず、歯科治療自体を嫌がる、怖がるお子さんは多いものです。

小さなうちに虫歯を治すと、先ほど説明しましたように痛みを感じることなく治療を終えることができます。

したがって虫歯治療は痛いものではない、怖いものでもないということをお子さん自身が理解し、歯科治療に慣れてもらえます。

まとめ

今回は、お子さんの虫歯を早期発見、早期治療するメリットについてお話ししました。

小さいうちに虫歯を治療すると、

①治療時間が短い

②通院回数も抑えられる

③治療の痛みがない

④慣れてもらいやすい

などの利点があります。

子どもの虫歯は、大人の虫歯と違い、進行が早く、しかも痛みも出にくいという特徴があります。

気づいたら虫歯が大きくなっていたということもしばしばありますので、定期的に歯科医院でお口や歯の状態を診てもらうことをおすすめします。

当院は、お子さんの虫歯予防だけでなく、治療もしっかりと行っています。

お子さんに虫歯っぽいところがあるけれど、どこで診てもらおうかと悩んでいる方や、虫歯ができていないかどうかチェックして欲しい方は、当院にぜひご来院ください。

大田区鵜の木にある野原歯科医院

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