アレルギーとスキンケア

こんにちは。野原歯科医院院長の野原行雄です。

本日は、アレルギーとスキンケアについてお話しします。

食物アレルギーやアトピー性皮膚炎などアレルギー性疾患を持っている子どもさんが近年増えつつあるそうです。

実は、アレルギーと関係深いと言われているのが、スキンケアです。

お子さんのスキンケアを通して、アレルギーを予防できる可能性が指摘されています。

今回のテーマは、歯科とは直接的な関係性はあまりありませんが、お子さんの健康を守るためにもぜひ知っておいていただきたい事柄なので、あえてお話しさせていただきました。

食物アレルギーの経皮感作仮説

特定の物質を与えて、その物質に体を敏感な状態にさせることを感作と言います。

最近、食物アレルギーの原因となる食べ物や食材への感作が、皮膚を通して行われているのではないかとする仮説、経皮感作仮説が世界的な注目を集めています。

食物アレルギーの発症は、0歳が最も多く、ほとんどが10歳以下、つまり乳幼児に多くみられます。

そのため、消化機能の未熟さが原因で食物アレルギーが起こっていると考えられてきました。

しかし、現在ではいろいろな研究の結果、そのような考え方は否定されています。

二重抗原暴露仮説

消化機能の未熟さに原因があるという考え方の代わりに提唱されたのが、10数年前にイギリスで発表された二重抗原暴露仮説です。

すみません、ちょっと難しい言葉ですね。

二重抗原暴露仮説とは、皮膚を通して特定の物質に感作が成立するけれど、適切な量と時期に食べた食べ物に関してはアレルギーが生じないというものです。

簡単にいうと、特定の食べ物や食品を適度に食べる分にはアレルギーは起こらないということです。

この説に基づいた研究が進められた結果、食物アレルギーの原因として世界的に認められるようになりました。

経皮感作の実例

実は、食物アレルギーの皮膚を通した感作の実例といえるべき事件が国内で起こりました。

『茶のしずく石鹸』による小麦アレルギーの発症です。

『茶のしずく石鹸』には小麦の分解成分が含まれていたのですが、この『茶のしずく石鹸』を毎日皮膚に塗り続けたことで、皮膚を通して感作が起こり、小麦への食物アレルギーが発症したと考えられています。

実は食物アレルギーだけじゃない経皮感作

先ほどまでは、食物アレルギーの話をしてきましたが、ご存知の通りアレルギーは食物アレルギーだけではありません。

アレルギー性鼻炎もあれば、気管支喘息もあります。

食物アレルギー以外のアレルギーも、皮膚を通して感作が起こると考えられています。

アレルギーの発生プロセス

まず、肌のバリア機能が低下が起こります。

肌のバリア機能が低下した部分を通して、特定の物質に対する感作が起こり、アレルギーが発症します。

このひとつのアレルギーをきっかけとして、それがその他のアレルギーを次々として起こす、アレルギーマーチをいう現象を起こしていくと考えられています。

このため、今までは食物アレルギーがきっかけとなってアトピー性皮膚炎が起こると考えられていましたが、現在では肌の状態の悪化がアトピー性皮膚炎を起こし、それをきっかけとして食物アレルギーが起こるとされています。

国立成育医療研究センターからの研究報告

国立生育医療研究センターで、両親や兄弟姉妹にアトピー性皮膚炎のある新生児に対し、1日1回保湿剤を全身に塗るようにしたグループと乾燥した部分だけに保湿剤を塗るようにしたグループに分けてアトピー性皮膚炎の発症率を調べました。

すると、新生児の頃から保湿剤を全身に塗っていたグループの方がアトピー性皮膚炎の発症率が3割以上低下しました。

また、アトピー性皮膚炎や湿疹のある子どもと、アトピー性皮膚炎も湿疹もない子どもを比べたところ、アトピー性皮膚炎や湿疹のある子どもの方が、卵などのアレルギーの値が上がっていたそうです。

この研究結果も、皮膚のバリア機能の低下がきっかけとなり、アレルギーを誘発していることを裏付けています。

皮膚を守ってアレルギーを予防

前述したように、肌のバリア機能がいろいろなアレルギーに繋がっていることが明らかになっています。

肌のバリア機能が低下する要因はさまざまなので、保湿剤を塗るだけで、肌のバリア機能を完全な状態に保つことはできません。

しかし、少なくとも、小さな頃からの保湿によって、肌のバリア機能の低下を少しでも予防することで、食物アレルギーなどのアレルギー疾患を予防できる可能性が指摘されています。

また現在、一度食物アレルギーを起こした場合に、肌の状態を健康に保ち、適切にアレルギーの原因となった食べ物を摂取することで、腸での免疫反応を利用して、アレルギーを解消する研究も始まっています。

まとめ

今回は、アレルギーとスキンケアについてお話ししました。

生まれて間もないくらいの小さい頃からお子さんの肌を保湿をすることでアトピー性皮膚炎の発症を予防できる可能性が示されています。

アトピー性皮膚炎の予防が、その後のアレルギーマーチとよばれる食物アレルギーをはじめとするさまざまなアレルギーの発症の予防につながると考えられています。

生まれて間もない時期からお子さんの肌を適切に保湿して、アレルギー体質にならないように予防しましょう。

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