効果的なお子さんの歯磨きの方法

こんにちは。野原歯科医院院長の野原行雄です。

本日は、効果的なお子さんの歯磨きの方法についてお話しします。

お子さんの歯磨きは、みなさんどのようにして行っておられますか。

お子さんの正しい歯磨きの方法を知る機会もなかなかないので、手探りで行っている方も多いのではないでしょうか。

そこで、今回は、お子さんの歯磨きについて、歯磨き剤の種類や選び方、効果的は使い方、そして初めての歯磨きデビューなどについてお話しします。

歯磨き剤の種類

お子さん用の歯磨き剤は、ペーストタイプ、ジェルタイプ、泡フォームタイプ、スプレータイプの4種類ほどに分けられます。

ペーストタイプ

歯磨き剤といえば、ペーストタイプがイメージされるほど、最も一般的なタイプです。

子供用から大人用まで、幅広いラインナップがあります。

含まれる薬効成分や味の点でも、選択肢が多いという利点もあります。

泡立ちがしっかりしているので、お口の中が泡だらけになりますから、小さなお子さんですと頻回にうがいしたくなるかもしれません。

そのようなときは、泡立ちの少ない子供用のペーストタイプにするか、もしくは後述するジェルタイプを選ぶといいでしょう。

ジェルタイプ

ゼリーのような粘度の低い液状タイプの歯磨き剤です。

ペーストタイプと比べると、配合してある研磨剤が少なくなっています。

発泡剤も含まれていますが、子供用のジェルタイプの歯磨き剤ですと、その量も少なく抑えられています。

そのため、お口の中が泡だらけになりませんので、時間をかけてしっかりと磨けるのが利点です。

泡フォームタイプ

泡状の歯磨き剤です。

体積のほとんどが泡なので、同じ体積のペーストタイプやジェルタイプの歯磨き剤と比べると

薬効成分の量も少なくなっています。

そのため、うがいができない小さなお子さんにも使いやすいのが利点です。

泡フォームタイプは、歯磨きデビューのお子さんにもおすすめできる歯磨き剤です。

スプレータイプ

歯ブラシに吹きかけて使う歯磨き剤です。

スプレータイプの歯磨き剤には研磨剤や発泡剤が配合されていませんので、うがいができないお子さんのも使いやすいです。

歯磨きデビュー

赤ちゃんの歯磨きデビューは、生後6ヶ月ごろがおすすめです。

まずは、歯ブラシに慣れてもらうことから始めましょう。

生後6ヶ月ごろなら、歯ブラシも抵抗なくお口の中に入れてくれるはずですから、慣れてもらうこと自体は問題ないはずです。

赤ちゃんの歯ブラシは何を選ぶべき?

赤ちゃんの歯磨きは、お子さん自身の練習と保護者の方による仕上げ磨きの二人三脚で行いますので、2種類の歯ブラシが必要です。

お子さんには、喉をつかないように安全カバーがついたタイプの歯ブラシを用意してください。

そして、保護者の方が使う仕上げ用の歯ブラシは、小さな乳歯を1本1本磨くことができるヘッドの小さいタイプがおすすめです。

赤ちゃんの歯磨きはどうすればいいの?

まず、お子さん自身で歯磨きの練習をしてください。

お子さんの歯磨きの後、保護者の方が仕上げ磨きをするようにしましょう。

保護者の方は、鉛筆を持つような感じで歯ブラシを握りお子さんの歯を1本1本ずつ磨いてください。

歯磨きの注意点は?

歯ブラシをくわえたまま歩いたり、遊んだりすると、転んだ際に喉をついて、大ケガをすることがあります。

歯ブラシをくわえたまま歩いたり遊んだりしないように、必ず保護者の方が付き添い、目を配ってください。

歯磨き剤は使うべき?

歯磨き剤とは、歯ブラシと併用して歯の清掃効果を高めるもののことです。

歯ブラシ単独で歯を磨くより、歯磨き剤を使った方が歯の汚れを落としやすくなります。

お子さんに歯磨き剤を使い始めるタイミングとしては、グジュグジュぺッと吐き出せるようになった時期と考えていただくといいでしょう。

お子さん用の歯磨き剤は誤って飲み込んでも、安全性が確認されているため、特に害はありません。

しかし、歯磨き剤は食べ物ではありませんし、何より歯磨きをした後うがいをするという習慣を身につけてもらうためにも、うがいができるようになってからのご使用がおすすめです。

歯磨き剤の効果的な使い方

歯磨き剤の効果を高く保つための歯磨き剤の使い方のポイントをご説明します。

歯磨き剤の適切な使用量はどれくらい?

お子さんの歯磨きで、歯磨き剤をどれくらいつけたらいいのでしょうか。

実は、年齢に応じた歯磨き剤の使用量の目安があります。

歯ブラシの毛先に

①6ヶ月〜2歳ごろ:3mmほど

②3〜5歳ごろ:5mmほど

③6〜14歳ごろ:1cmほど

④15歳以上:2cmほど

つけるようにしてください。

たくさんつければいいというものではないので、ぜひご参考にしてください。

なお、スプレータイプの歯磨き剤の場合には、プッシュ数で計算します。

全ての乳歯が生えそろっているお子さんの場合で、1回あたりの使用量は7〜8プッシュです。

これを基準に、量を調整するようにしてください。

歯磨き後のうがいはどうするの?

歯磨きした後のうがいは、どれくらいのお水でしていますか?

実は、歯磨き後のうがいの水は、少なめにすることが勧められています。

具体的には、15mlほどの水で、1回あたり5秒程度です。

15mlというと、ペットボトルのキャップでは2つほど、大さじのスプーンなら1杯ほどに当たりますので、かなり少ないことがわかっていただけると思います。

その理由は、お口の中にフッ素などの歯磨き剤に含まれる薬効成分をできるだけ多く残すためです。

なお、うがいができない時期の仕上げ磨きのあとは、拭き取る程度で十分です。

年齢に応じたおすすめのフッ素濃度

歯磨き剤の量が年齢ごとに異なるように、歯磨き剤に含まれるフッ素の濃度も適量に年齢ごとの違いがあります。

①6ヶ月〜2歳ごろ:500ppm(泡フォームタイプなら1000ppm)

②3〜5歳ごろ:500ppm(泡フォームタイプなら1000ppm)

③6歳以上:1500ppm

6歳以下のお子さんに1500ppmの高濃度フッ素入り歯磨き剤を使うと、歯にフッ素症の症状が出る可能性があります。

1500ppmの高濃度フッ素入り歯磨き剤は、6歳以下のお子さんには使わないようにしてください。

まとめ

今回は、小さなお子さんから大きなお子さんまで、歯磨きをする際のポイントについてご説明しました。

歯磨きは、おおむね6ヶ月ごろからデビューしていただくのがおすすめです。

効果的な歯磨きをするためには、

①年齢に応じた歯磨き剤の種類と量を選ぶ

②歯磨き剤に含まれているフッ素の濃度も年齢に応じて選ぶ

③歯磨き後のうがいは少ない水で、1回だけにする

などの点に気を付けてもらうといいでしょう。

歯磨き剤は、どのタイプを使っていただいてもいいのですが、うがいが難しい時期は泡フォームタイプやスプレータイプが使いやすいでしょう。

うがいがしっかりできるようになったら、ジェルタイプだけでなくペーストタイプも使いやすくなります。

そうなれば、選択肢も増えてきますので、フッ素の濃度や味などを基準に選んでみてはどうでしょうか。

なお、歯磨きをしたのちは、1〜2時間程度食べたり飲んだりしないことをおすすめします。

今回ご紹介したことを参考にして、お子さんの歯磨きをしていただければと思います。

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