乳歯のケガが及ぼす永久歯への影響

こんにちは。野原歯科医院院長の野原行雄です。

本日は、乳歯のケガが及ぼす永久歯への影響についてお話しします。

乳歯の下には、永久歯の卵とも表現される歯胚(しはい)があります。

乳歯がケガをすると、その際に受けた衝撃力が永久歯に伝わることは十分予想されます。

では、乳歯のケガは永久歯にどのような影響をもたらすのでしょうか。

今回は、乳歯のケガが及ぼす永久歯への影響についてお話しします。

乳歯のケガが永久歯に影響を及ぼす確率

乳歯がケガをした後、その次に生えてくる永久歯が生え終わるまで経過を追ったさまざまな報告によりますと、乳歯のケガの影響が永久歯に及ぶ確率は、25〜70%ほどのようです。

25%から70%までと差がたいへん広がっているのは、ケガをした時の年齢や、ケガの程度、治療の具合などが影響していると考えられます。

一方、乳歯のケガが永久歯にどのような影響を及ぼすかの予測はたいへん困難です。

永久歯が生えてきて初めて、乳歯のケガにより何らかの影響が及んでいたことがわかるということも珍しくありません。

もちろん、経過を見ている間に撮影したレントゲン写真で、まだ生えていない永久歯の形や位置の異常が発見されることもあります。

乳歯がケガをした場合、長期にわたって経過を追い続けるのには、こうした理由があることをご理解ください。

どのような影響が考えられるのか

乳歯のケガによって永久歯が被る可能性のある異常としては、永久歯の形態異常などの外観の異常が最も多いです。

中には、ダメージを直接受ける歯冠だけでなく、歯根にも異常が見られることもあります。

歯の形の異常

乳歯のケガの後、レントゲン写真撮影を続けながら、経過を見ていても特に異常が認められなかったのに、実際に永久歯が生えてきたら、歯の形に異常があったということがあります。

例えば、生えてきたら、歯の一部が欠けていたということも珍しくありません。

部分的な歯の欠けであっても、それは歯の表面を覆って内部を保護しているエナメル質という守りの壁が欠けているということでもあるので、できるだけ早い時期に埋めて治しておく必要があります。

歯の色合いの異常

歯の表面に白色や黄色の斑点が生じる色合いの異常は、比較的高い頻度で認められます。

これは、永久歯が骨の中で成長しているときにダメージを受けることで、永久歯のエナメル質の形成が傷つけられるのが原因です。

成長途中のエナメル質が傷つけられると、エナメル質の構造が整わず荒くなってしまいます。

構造が荒くなったエナメル質は、光の透過性や反射性が損なわれ、透明感が失われてしまい、色合いがおかしくなってしまうのです。

色合いの異常だけであれば、基本的には経過観察となります。

しかし、見た目が気になるほどの広範囲の色合いの異常の場合は、色合いのおかしいところを削り取って、人工材料を埋めて色合いを調整することもあります。

歯並びの異常

乳歯のケガの際に、骨にダメージが及んでいた場合は、永久歯の形の外観ではなく、永久歯の生える位置がずれることによる、歯並びの外観の異常をきたすこともあります。

このように、外観の異常とは、歯の形に限らず、歯並びや色合いの異常も十分起こり得ます。

歯の位置に異常がある場合は、矯正治療によって歯の位置を整えなければなりません。

萌出異常

歯が生えることを萌出といいます。

乳歯のケガによる衝撃が永久歯の歯根に及んだ場合、永久歯がきちんと生えてこなくなる萌出異常をきたします。

これは、嵌入(かんにゅう)とよばれる、乳歯が歯茎や骨に埋まり込むようなケガをした場合に起こりやすい傾向があります。

きちんと生えてこない場合は、歯肉を切開して生えてきやすい環境にするだけでなく、矯正治療で引っ張り出すこともあります。

矯正治療での対応が困難な場合は、埋まっている永久歯を摘出し、適した位置に植える自家移植も検討されます。

歯根の異常

先ほど、乳歯のケガが永久歯の歯根に及ぶことによる生え方の異常についてお話ししましたが、歯根に加わった力が軽い場合は、きちんと生えてきても、歯根の長さが短い、短根歯という状態になっていることもあります。

短根歯は、外観的には正常な上、比較的しっかりしていることも多いので、レントゲン写真を撮影しない限り発見するのは困難です。

まとめ

今回は、乳歯のケガが及ぼす永久歯への影響についてお話ししました。

永久歯が受ける影響としては、

①歯の形の異常

②歯の色合いの異常

③歯並びの異常

④萌出異常

⑤歯根の異常

などが挙げられます。

乳歯をケガしたときに受ける被害から永久歯を保護することはたいへん困難です。

何度もケガを繰り返すと、それだけ永久歯が被るダメージが大きくなります。

一度でも乳歯がケガをした場合は、再びケガをすることがないように、おうちの中の環境を整えてケガの予防を図ることが大切です。

また、歯やお口の成長発育に影響を及ぼしかねない口呼吸などの癖も治しておくべきでしょう。

もし、お子さんが転倒や衝突などにより、歯やお口をケガをした場合、放置することなく歯科医院を受診するようにしてください。

当院は、お子さんの外傷にも対応していますので、何らかの歯やお口のケガをした場合、まずはご連絡ください。

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