グラディアダイレクトで治したらメインテナンスを受けよう

こんにちは。野原歯科医院院長の野原行雄です。

本日は、グラディアダイレクトで治したらメインテナンスを受けようについてお話しします。

グラディアダイレクトは、一日で治療が完了する上、審美性もとても優れた治療法です。

強度も高く、奥歯の虫歯治療にも適応できます。

しかし、グラディアダイレクトで治した歯であっても、油断をすれば虫歯が再発したり、歯周病が進行したりすることがあります。

せっかくグラディアダイレクトで治した歯が悪くならないようにするために大切なのが、メインテナンスです。

今回は、グラディアダイレクトで治した歯にメインテナンスする意味についてお話しします。

■歯のメインテナンスとは

虫歯や歯周病などの歯の一連の治療が終わった後に、行われるのがメインテナンスです。

治療が終わった後に行われることから、歯のメインテナンスは、歯の健康管理といえます。

歯のメインテナンスは、歯の治療後の虫歯や歯周病などの再発防止を目的として行われます。

お口の検査

歯のメインテナンスを受けるとまず、お口の検査が行われます。

歯はきれいに磨けているか、歯肉の腫れがないか、歯肉からの出血がないか、歯と歯肉の隙間である歯周ポケットが深いところはないか、虫歯の再発がないかどうかなどです。

磨き残しが見つかれば、歯ブラシの使い方を説明するだけでなく、歯と歯の間をきれいにするために歯間ブラシやデンタルフロスの使い方も説明して、日常生活で歯をきれいに磨けるようにします。

専門的な口腔ケア

歯のメインテナンスを受けると、検査に引き続いて、専門的な口腔ケアが行われます。

専門的な口腔ケアとは、具体的にはPMTCやスケーリングという処置です。

PMTCとは、Professional Mechanical Tooth Cleaningという英語の頭文字を合わせた言葉です。

PMTCでは、電動歯ブラシのような器械に専用の研磨剤を組み合わせて、歯の表面についたプラークを取り除き、表面をツルツルした状態に磨き上げます。

プラークの中には、虫歯や歯周病の原因菌がたくさん潜んでいるので、これを取り除くこと母の健康にとってとても大切です。

PMTCによってプラークがついていない健康的な状態にするだけでなく、ツルツルした状態にすることで、プラークが再付着するのを予防します。

スケーリングとは、歯石取りです。

歯石とは、歯の表面についたプラークが古くなり石のように硬くなったもののことです。

歯石の表面を顕微鏡でのぞくととても凸凹としており、プラークの足場になります。

歯石も取り除くことは、プラークを予防するためにとても大切です。

■グラディアダイレクトで治した後にメンテナンスを受ける利点

虫歯の再発を早期発見できる

グラディアダイレクトで治した歯であっても、きちんと歯磨きができていない場合などに、虫歯が再発する可能性があります。

グラディアダイレクトで治したところにもし虫歯が再発し、それが大きくなると、グラディアダイレクトが外れて気がつくわけですが、大きくなってしまったら、歯の神経を取り除いたり、セラミック製の被せ物にしたりしなければならなくなります。

大きくなる前に見つかれば、そのようなリスクを下げることができますので、歯のメインテナンスで虫歯を早期発見できる利点はとても大きいです。

着色汚れが目立たないうちにきれいにできる

歯と同じようなきれいな仕上がりになるグラディアダイレクトですが、本物の歯に着色汚れがついてしまうように、グラディアダイレクトにもやはり着色汚れがついてしまいます。

歯のメインテナンスで着色汚れた見つかると、広がって、もしくは濃くなって目立ってしまう前にきれいに取り除くことができます。

歯周病の早期発見ができる

歯周病は、歯を支えている歯周組織に生じる病気です。

歯周組織は、歯肉や歯槽骨という歯の周囲の骨、歯根を覆うセメント質、セメント質と歯槽骨を繋いでいる歯根膜という薄い靭帯のような組織の4種類で構成されています。

歯周病は、進行すると少しずつ歯槽骨が溶かされていきます。

やがて、グラグラと歯が動き出し、歯が支えられなくなり抜けてしまいます。

しかも困ったことに、いったん歯周病になると、元の状態に戻ることはほとんどありません。

そのため、歯周病は軽症なうちに、早期発見して、早期治療を受けるのがとても大切です。

いくらグラディアダイレクトできれいに治しても、歯を支える歯周組織が歯周病で弱ってしまっては仕方がありませんから、歯のメインテナンスを受けて、早期発見するようにしましょう。

かみ合わせのチェックが受けられる

歯は、実は少しずつ動いています。

グラディアダイレクトで治した歯も同じで、少しずつ位置が変わっていきます。

治した当初は、かみ合わせがぴったりだったとしても、しばらくすると歯の位置が変わって噛み合わせも変わっているかもしれません。

もし、グラディアダイレクトで治した歯の噛み合わせが強くなっていると、グラディアダイレクトで治したところが耐えられなくなって、壊れてしまう原因になります。

歯のメインテナンスを受けると、噛み合わせが変わっていないかどうか定期的に見てもらうことができます。

■まとめ

今回は、グラディアダイレクトで治した歯に対して、治療後に定期的にメインテナンスを受ける利点についてお話ししました。

歯のメインテナンスを受けると

①虫歯の再発を早期発見できる

②着色汚れが目立たないうちにきれいにできる

③歯周病の早期発見ができる

④かみ合わせのチェックが受けられる

などの利点があります。

グラディアダイレクトできれいに治した歯が、長持ちするように、グラディアダイレクトでの歯の治療が終わった後はメインテナンスを受けることをおすすめします。

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