こんにちは。野原歯科医院院長の野原行雄です。
本日は、失活歯の変色の治療(グラディアダイレクト)についてお話しします。
失活歯とは、神経の治療が終了した歯のことです。
歯の神経に至るような深い虫歯や、ケガにより歯が大きくかけたときは、単に詰めるだけでは歯の痛みが解消し得ないので、歯の神経を取り除く治療を行います。
大きな虫歯では、神経の治療が終わった後は差し歯にして治しますが、そうでないときは虫歯の部分をコンポジットレジンで詰めて終わりとすることがあります。
そうした治療では、年月が経つとコンポジットレジンが黄色く、それに加えて歯の色が暗い色味に変色してくることがあります。
このような症状が現れたときでも、グラディアダイレクトをホワイトニングと組み合わせることできれいに治すことができます。
今回は、失活歯の変色に対してのグラディアダイレクトの効果についてお話しします。
■まずはホワイトニングから
グラディアダイレクトで治療する前にまず行う必要があるのがホワイトニングです。
ホワイトニングをしない状態でグラディアダイレクトで治療すると、失活歯の暗い色のまま歯を治療することになり、歯の形はきれいに整えられても、歯の色味は決してきれいではないからです。
ホワイトニング
ホワイトニングとは、簡単にいうと歯を漂白して歯の色味を白くする治療法です。
ホワイトニングは、削ったりかぶせたりするのではなく、あくまでも薬剤の効果で歯を白くするため、歯に対する侵襲がとても小さいという利点があります。
ホワイトニングの方法
ホワイトニングの方法はいくつかあります。
代表的な方法が、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングです。
オフィスホワイトニングは、歯科医院で専用の光照射機と薬剤を使って歯を白くするホワイトニング法、ホームホワイトニング は、自宅でマウスピースに薬剤を入れてご自身で行うホワイトニング法です。
前者は、即効性がある反面、後戻りを起こしやすいと言われています。
一方、後者は、後戻りを起こりにくいけれど、オフィスホワイトニングより歯が白くなるまでに時間がかかります。
これ以外の方法としては、失活歯に限られますが、ウォーキングブリーチという方法もあります。
これは、神経の神経を取り除いた後の空間に詰められている根管充填剤という詰め物を取り除いて、そこにホワイトニング用の薬剤を注入して行うタイプのホワイトニング法です。
オフィスホワイトニングやホームホワイトニングが歯の外側から歯を白くするのに対し、歯の内側から白くするというところが大きく異なります。
方法が異なるだけで、いずれの方法を用いても問題ありません。
■グラディアダイレクトの出番
ホワイトニングで暗い色味になっていた歯をきれいな白色にし終わったら、いよいよグラディアダイレクトの出番です。
この時点では、コンポジットレジンの変色がかなり明瞭になっているはずです。
まずは、詰めてあるコンポジットレジンを取り除きます。
そして、白くなった歯の色に合わせて、グラディアダイレクトで治していきます。
グラディアダイレクトで治すメリット
もう一度保険診療のコンポジットレジンで詰め治すこともできなくはありませんが、グラディアダイレクトで置き換えると下記のようなメリットがあります。
・再変色しにくい
グラディアダイレクトは、保険診療のコンポジットレジンと異なり、時間の経過による変色を起こしにくいという特徴を備えています。
つまり、保険診療のコンポジットレジンのように黄色く変色しにくく、いつまでもきれいな状態が保たれます。
・本物の歯のような仕上がりになる
保険診療のコンポジットレジンと異なり、グラディアダイレクトはフィラーという成分にセラミックの粉末をまぜたり、特殊加工を施したりすることで、本物の歯のような色味や光沢感が出るように作られています。
一方、保険診療のコンポジットレジンで詰めると、人工物感が出てしまいます。
本物の歯のような自然な仕上がりになるのは、グラディアダイレクトの利点の一つです。
・耐久性が高くすり減りにくい
前述したように、グラディアダイレクトはセラミックの粉末を配合したフィラーを採用しています。
セラミックは、本物の歯のようなきれいな色味にする審美的な効果だけでなく、硬いので耐久性が高くなるという効果もあります。
そのため、グラディアダイレクトは耐久性が高く、日常の歯磨きなどの刺激を受けてもすり減りにくくなっています。
・一日で治療が完了する
グラディアダイレクトは、古いコンポジットレジンを取り除いたら、その日のうちに盛り上げて治療を終えることができます。
一日で治療が完了するので、お仕事などで忙しい方も受けていただけやすいですし、仮歯や仮の詰め物も必要ありません。
■まとめ
今回は、変色した失活歯の改善にグラディアダイレクトを使う方法についてお話ししました。
ホワイトニングで暗くなった歯の色味を改善させたのち、グラディアダイレクトで古くなったコンポジットレジンを置き換えると
①再変色しにくい
②本物の歯のような仕上がりになる
③耐久性が高くすり減りにくい
④一日で治療が完了する
などのメリットがあります。
再び保険診療のコンポジットレジンで治すという手もありますが、保険診療のコンポジットレジンではまた年月が経過すると黄色味が出てくる上、仕上がりもプラスチックという人工物感が拭えません。
せっかくホワイトニングをして歯をきれいにしたわけですから、きれいに治しませんか?
大田区鵜の木にある野原歯科医院
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