こんにちは。野原歯科医院院長の野原行雄です。
本日は、セラミックの被せ物の歯根が露出してきたときの治療法の一つであるグラディアダイレクトについてお話しします。
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人の歯ぐきは、歯周病でなくても加齢によって下がっていきます。
とある研究によると、健康な歯茎でも一年で平均0.2mm下がるという結果が出たそうです。
高価なセラミック製の被せ物も、装着した当初はとてもきれいであったとしても、やがて歯ぐきが下がって、歯根が露出してくることがあり、露出した歯根の色とセラミックの被せ物の色が合わなくなっていることも珍しくありません。
そのようなとき、セラミック製の被せ物を外さなくては、露出した歯根をきれいにできないのでしょうか。
いいえ、諦めるのはまだ早いです。
グラディアダイレクトなら、高価なセラミック製の被せ物を外さないできれいにできる可能性があります。
今回は、セラミック製の被せ物の歯根が露出してきたときのグラディアダイレクト治療についてお話しします。
■露出した歯根によく見られる変化
歯根が露出すると、セラミック製の被せ物との間に見た目の違和感が生じてしまうことが多いです。
その理由をまずお話しします。
神経を取り除いたことによる歯根の変色
歯根は、象牙質でできていますが、神経を取り除いた歯の象牙質は、色味が暗くなってくる傾向があります。
もし、セラミック製の被せ物を入れる前に、歯の神経を取り除いていたのなら、歯の象牙質、つまり歯根が変色している可能性があります。
歯ぐきに覆われている間は、大丈夫でも歯ぐきが下がって歯根が露出するようになると、歯根の色味の変化が目につくようになり、セラミック製の被せ物との間に色の差が現れます。
金属イオンの影響を受けた歯根の変色
セラミック製の被せ物は、現在、メタルボンド(陶材焼付鋳造冠)とオールセラミッククラウンの2タイプが主流となっています。
メタルボンド(陶材焼付鋳造冠)は、セラミックの被せ物の内側を金属で補強する構造になっています。
メタルボンドをセットしてから年単位の年月が経過すると、金属イオンが歯に入り込むなどの理由で歯が変色してくることがあります。
オールセラミッククラウンは、内側をジルコニアという特殊なセラミックで補強しているので、金属イオンが歯根に入り込むことはありません。
根面齲蝕
根面齲蝕とは、歯根表面に発生した虫歯のことです。
歯根は、本来歯ぐきに覆われていますが、歯ぐきが下がることで露出します。
歯冠部分を覆うエナメル質は歯根にはなく、歯根の象牙質は歯冠よりも簡単に虫歯菌の作り出した酸で溶かされてしまいます。
しかも、露出した歯根の表面は、歯の構造上プラークがたまりやすいので、より虫歯になりやすいのです。
根面齲蝕になると、歯根の表面が茶色や黒色に変色します。
根面齲蝕は、歯根の露出が少ない若い人にはなかなか生じない虫歯です。
大人の虫歯といいでしょう。
二次齲蝕
二次齲蝕は、一度虫歯治療した歯に再発した虫歯を指す言葉で、二次カリエスともよばれます。
セラミック製の被せ物とはいえ、きちんと歯磨きをしていないと、被せ物の縁にプラークがたまります。
そこが原因で虫歯が再発するのです。
セラミック製の被せ物の多くは、歯ぐきの縁よりわずかに下に被せ物の縁を設定していますので、セラミック製の被せ物に二次齲蝕が発生すると、必然的に根面齲蝕となることが多いです。
こちらも、大人の虫歯と言えますね。
■グラディアダイレクトで露出した歯根部分を治す利点
グラディアダイレクトで治すとどのような利点があるのでしょうか。
変色部分を取り除くという理由でたくさん削る必要がない
歯ぐきが下がり、変色した歯根が露出したら、多くの場合、変色した色味を隠すために、より深く削って変色した象牙質を取り除きます。
しかし、グラディアダイレクトならオペーカーという変色した色味を遮断する専用のカラーが用意されているので、色味を隠すために深く削る必要はありません。
オペーカーを使えば、変色した部分の歯を削る量を最小限に抑えつつ、変色した色味が表面に出てこないようにできるからです。
被せ物と違和感のない仕上がりになる
グラディアダイレクトは、コンポジットレジンという素材の一種ですが、コンポジットレジンを構成する素材にセラミックの粉末を配合し、特殊加工を施したハイブリッドフィラーという成分を採用しています。
そのため、本物の歯のような自然な透明感のある仕上がりにできるのですが、セラミック製の被せ物に対しても、色味や透明感で違和感が生まれることがありません。
しかも、セラミック部分にセラミックプライマーを塗れば、グラディアダイレクトとセラミック部分が化学的に接着させられます。
グラディアダイレクトなら、被せ物のセラミック部分から、段差もなくスムースな形に治すことができます。
被せ物を作り直さなくてもよい
セラミック製の被せ物を作り直すと、今回のテーマである露出した歯根との色の違いは簡単に解消できますが、セラミック製の被せ物をもう一度作るので、治療費用が高くなってしまうことは避けられません。
グラディアダイレクトで変色部分だけを治療して、被せ物自体はそのまま利用できれば、それだけ治療費を抑えることができます。
しかも、治療に要する日数は、1日だけです。
もちろん、被せ物内部に虫歯が広がっている場合はその限りではありませんので、ご注意ください。
■まとめ
今回は、歯根が露出してセラミック製の被せ物と色の差が現れたときのグラディアダイレクトによる治療についてお話ししました。
グラディアダイレクトで治せれば、
①歯をたくさん削らなくてもすむ
②被せ物と同じような色味で自然な感じに仕上げられる
③被せ物を作り直さなくてもよい
などの利点があります。
もちろん、セラミック製の被せ物の内側で虫歯が広がっている場合はグラディアダイレクトでも治すことはできませんが、そうでないなら、数々の利点があるグラディアダイレクトで治してみてはいかがでしょうか。
被せ物をやりかえるのはちょっと・・・と悩んでいる方は、グラディアダイレクトでの治療経験が豊富な当院で一度ご相談ください。
大田区鵜の木にある野原歯科医院
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