歯科矯正中のトラブル(矯正治療で起こりやすいトラブルとその応急処置について)

こんにちは。野原歯科医院院長の野原行雄です。

歯並びを整える矯正治療は、マルチブラケット法とマウスピース法の2種類が主流となっています。

マルチブラケット法は、歯の表面につけたブラケットという金具とブラケットの中央部にある溝を利用して、一本のワイヤーを通して歯並びを整える矯正治療です。

対して、マウスピース法はマウスピースを使って歯並びを整える矯正治療です。

今回は、両方の矯正治療で起こりやすいトラブルとその応急処置についてお話しします。

■マルチブラケット法による矯正治療中に起こりやすいトラブルとその応急処置

ブラケットが外れた

ブラケットは、歯に接着剤でくっつけているものなので、稀に外れることもあります。

もし、ブラケットが外れ、ワイヤーにぶら下がっているような状態になっていたら、歯科医院を受診するまでの間、ブラケットとワイヤーをワックスで固定してしてください。

ワイヤーが折れた

歯並びを動かすメインのワイヤーは、形状記憶合金で作られており、折れることは滅多にありませんが、ごくまれに折れてしまうことがあります。

もし、ワイヤーが折れてしまったら、そのワイヤーはもう使うことはできません。

そんなときは、可能であれば飛び出した部分を爪切りやニッパーで切ったり、切断が難しいときはワックスで覆ったりするといいでしょう。

ワイヤーが抜けた

奥歯の部分に多いのですが、ワイヤーが抜けてしまい、飛び出してくることがあります。

ワイヤーが抜けたら、ほとんどの場合頬に刺さるので、痛みの原因となります。

ご自身で元の位置に戻すのはとても難しく、無理に戻そうとするとワイヤーが変形してしまう恐れがありますから、戻そうとする必要はありません。

そのようなときは、ワックスで飛び出して頬にあたる部分を覆い、頬を守るようにしてください。

リガチャーワイヤーが出てきた

リガチャーワイヤーとは、ブラケットとワイヤーを固定しているとても細いワイヤーのことです。

このワイヤーがはみがきなどによって飛び出てくることがあります。

もし、リガチャーワイヤーが出てきたときは、爪楊枝や爪の先を使って、内側に押し込んでおいてください。

引っ張って取り除こうとはしないようにしましょう。

■マウスピース法による矯正治療中に起こりやすいトラブルとその応急処置

マウスピースが壊れた

マウスピースが壊れたときは、壊れた破片が見つかったら捨てることなく、歯科医院に持っていくようにしてください。

欠けた破片が見つからない場合は、壊れたマウスピースだけでも歯科医院に持っていきましょう。

歯科医院に行くまでの間は、壊れたマウスピースは使わないで、水につけて保管するようにしてください。

歯科医院に壊れたマウスピースを持っていき、マウスピースが修理可能な状態か、作り替えた方がいいかを判断してもらってください。

マウスピースを失った

マウスピースを無くしたときは、応急的な対応はできませんので、早めに歯科医院を受診してください。

■保定装置に起こりやすいトラブルとその応急処置

保定装置とは、矯正治療が終わった後、歯が後戻りを起こして元の歯並びに戻ろうとするのを防止する矯正装置です。

取り外しができるマウスピースタイプと、接着剤で固定するワイヤー保定装置の2種類があります。

マウスピースタイプの保定装置が壊れたとき

まず壊れた保定装置を使うのをやめてください。

そして、破片が見つかった場合は破片と一緒に歯科医院に持っていって、修理してもらいましょう。

破片が見つからなかったときは、その旨を主治医に伝えていただければ十分です。

ワイヤー保定装置のトラブル

ワイヤー保定装置で多いのが、接着剤が外れて、ワイヤーの端が飛び出すトラブルです。

そのようなときは、歯科医院を受診するまでの間、飛び出した部分にワックスをつけて、舌を保護するようにしてください。

■矯正治療中によくある質問

Q:頬や唇が傷ついて痛いのですが

A:マルチブラケット法では、矯正装置についているブラケットやワイヤーが頬や唇に当たり、口内炎を作って痛みが出ることが、ままあります。

そのようなときは、口内炎に接触しているブラケットやワイヤーにワックスをつけて覆ってしまいましょう。

ワックスは矯正歯科の先生からいただけると思います。

ブラケットやワイヤーが接触しなくなれば、口内炎は自然に治ってきますから大丈夫ですし、治療が進み、矯正装置に慣れてくれば、口内炎もできなくなります。

なお、マウスピース法ではこうした傷はできません。

Q:治療を受けてから痛みが続くのですが、どうしてですか?

A:矯正治療は一度では終わらず、何度も矯正装置を付け替えて少しずつ歯を動かしていきます。

矯正装置を歯科医院でつけてもらってから数日ほどの間は、お口全体の歯が痛くなってくることが多いです。

また、『歯が全体的に浮いた感じになる』、『食べ物を噛んでいるのだけど、噛めているような気がしない』といった感じがすることもあります。

これらは、歯が動き始めたことによる症状なので、しばらくすると慣れておさまってきますので、あまり心配なさらないようにしてください。

もちろん、痛みの強さや痛みの継続期間は人ぞれぞれ異なります。

矯正治療後の歯の痛みや違和感が辛いときには、痛み止めの薬を飲んでいただくといいでしょう。

■まとめ

今回は、矯正治療中に起こりやすいトラブルと、その応急処置についてお話ししました。

もし、ブラケットやワイヤーにトラブルが起こったときは、

①外れたブラケットは、ワックスで固定する

②飛び出したワイヤーや折れたワイヤーは、ワックスで固定したり、切れた部分を切断したりする

③ワイヤーが抜けたときは、ワックスでカバーする

④リガチャーワイヤーが出てきたら、内側に押し込む

マウスピースにトラブルが起こったときは、

①壊れたマウスピースを捨てることなく、歯科医院に持参する

②壊れたマウスピースは使用を中止する

保定装置にトラブルが起こったときは、

①マウスピースタイプなら、使用を中止して歯科医院に持っていく

②ワイヤータイプのときは、ワックスで覆って保護する

です。

もちろん、これらはあくまでも応急処置です。

歯科医師に診てもらわなければなりませんから、症状が楽になっても放置しないで、歯科医院を受診するようにしてください。

大田区鵜の木にある野原歯科医院

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