講習会 診察室でできる摂食嚥下指導1

2015年5月19日  昭和大学歯学部スペシャルニーズ口腔医学講座 口腔衛生学部門
演者     弘中祥司 教授
公益社団法人 東京都大田区蒲田歯科医師会 歯科医師会館講堂にて

摂食・嚥下機能障害(うまく飲み込みができない)の加齢による現象は3種類あります
1.嚥下反射の遅延
2.喉頭閉鎖の遅延
3.咳反射の低下

家族の方が患者さんに食べさせたいという思いと、患者さん自身の能力に差があることが問題になります。少しでも形ある食べ物を食べさせるか、あるいは少しでも食べやすい形態にして安全を優先するかが課題となります。

〈誤飲と誤嚥の違い〉
誤飲:本来食べ物でないものを飲み込んでしまうこと
誤嚥:口から飲み込み本来は食道から胃に入る経路を誤って気管から肺の経路に入ること
誤嚥性肺炎:誤って気管から肺に入った飲食物が原因で肺炎を起こすこと

〈窒息〉平成24年
窒息(不慮の事故)は死因の5位  不慮の事故の窒息25.2%は交通事故15.6%より多い
軽度の認知があり、奥歯がなく前歯で噛んでいる人は窒息を起こしやすい。
パンによる窒息が増えており、餅による窒息は主に大福などの菓子類で減少傾向にある。

*御講演内容は専門的な内容でした。その中で今回は役立つ知識を書き出しました。