【応急処置】入れ歯が割れたら(入れ歯が壊れた時の対応)

こんにちは。野原歯科医院院長の野原行雄です。

今回は「入れ歯が壊れた時の対応」を説明させて頂きます。

入れ歯は、使っているうちに金具が折れたり、落として割れたりというように、壊れてしまうことがあります。

壊れた入れ歯は、多くの場合歯科医院に持っていけば修理することができます。

入れ歯を一から作るとなると1ヶ月くらいの期間を要しますので、修理できるなら直して使う方が早く使えます。

修理だけではしっかり噛めないので新しく作り直さなければならないときでも、修理しておくことで新しい入れ歯ができるまでの間、食事に不自由しにくくなります。

しかし、壊れた入れ歯を適切に取り扱っていなければ、修理できなくなってしまうかもしれません。

今回は、壊れた入れ歯の取り扱い方法についてお話しします。

■入れ歯が壊れたとき

入れ歯が壊れたときの注意して欲しいことをご説明します。

修理可能な入れ歯が修理不可能にならないように、これらの点にご注意ください。

壊れたまま使っていてもいいの?

入れ歯の壊れた部分がごく一部に限られている場合などに多いのですが、歯科医院を受診するまでの間、壊れた入れ歯を使っている方がおられます。

入れ歯の壊れた範囲がごく一部だけであっても、壊れた入れ歯を使うのはやめてください。

中にはヒビが入っていることもあり、入れ歯を使い続けることで壊れた範囲がさらに広がってしまったり、お口の中で割れたりする可能性があるからです。

特にお口の中で割れてしまうと、生じた破片を飲み込んでしまうリスクもあります。

壊れた入れ歯を瞬間接着剤で直してもいいの?

入れ歯が壊れてしまうと食べられなくなります。

歯科医院にすぐに予約が取れればいいですが、歯科医院側が休みだったり、忙しく時間が取れなかったりすると、しばらくの間食べにくくなってしまいます。

そこで瞬間接着剤を使って自分で直したくなる気持ちはよくわかります。

ですが、瞬間接着剤を使ってご自身で修理するのはやめてください。

もしずれた位置で接着してしまうと、修理できなくなる可能性があるからです。

壊れたままの状態で歯科医院に持っていってください。

壊れた破片は捨ててもいいの?

入れ歯が壊れると、壊れ方によっては小さな破片ができることもあります。

たとえ小さな破片だとしても、捨てることなく歯科医院に持っていってください。

破片が全て揃っている方が、パズルのように合わせられるので修理しやすいからです。

歯の部分が取れたときも持っていった方がいいの?

入れ歯の歯の部分だけが取れることがあります。

入れ歯の歯は人工歯とよばれますが、人工歯が取れたときも再びくっつけることができますから、歯科医院に入れ歯と一緒に持っていってください。

もちろん、人工歯部を無くしてしまったとしても、新たに人工歯をつけて直せますから安心してください。

部分入れ歯の金具は修理できるの?

部分入れ歯には、歯に引っ掛けるための金具がついています。

この金具を歯にはめて、入れ歯が外れないようにしていますが、使い続けているうちに、この金具が折れたり外れたりすることがあります。

単に入れ歯から外れただけなら、もう一度入れ歯に戻すことができます。

ところが、金具が折れてしまった場合は修理することができません。

折れるなど破損した金具は、新しい金具を作って取り替えたり、入れ歯そのものを新しく作り替えたりして修理します。

ですが、金具が壊れたときでも、入れ歯と一緒に歯科医院に持っていってください。

コンビネーションクラスプというタイプの金具などの場合、壊れたように見えて、実はバラバラに分解されただけということがあるからです。

壊れた入れ歯も水につけておいた方がいいの?

総入れ歯、部分入れ歯ともに使わないときは、水につけて乾かないように保管するように言われていると思います。

その理由は、入れ歯が変形するのを防ぐことにあります。

お口の中は唾液で潤っています。

入れ歯は、唾液の水分を吸い込んだ状態で形が保たれるように作られています。

乾燥して入れ歯から水分が失われると、入れ歯が変形してしまうのです。

そこで使わない時間、水につけて保管しなければならないと説明されているのです。

壊れた入れ歯も歯科医院を受診するまでの期間、乾いてしまうと変形してしまいます。

変形すると、せっかく修理してもお口や歯に合わなくなりますので、乾燥しないように湿らせた状態で歯科医院に持っていくようにしてください。

修理した後の食べ物が入りやすくなった気がするのですが?

歯ぐきは毎年少しずつ痩せてきますが、入れ歯の形は変わりません。

そのため、入れ歯と歯ぐきの隙間が徐々に広がってきます。

修理した入れ歯は、元とほとんど同じ形になりますが、もともと歯ぐきとの間に隙間があった場合、そこに食べ物が入り込むようになります。

そのようなときは、入れ歯の裏側に樹脂を盛り足して、歯ぐきとの隙間を埋めることで食べ物が入り込みにくくすることができます。

ただし、入れ歯の裏側を盛り足して隙間を減らしても、隙間そのものがなくなるわけではありませんので、食べ物が全く入り込まなくなるわけではありません。

■まとめ

今回は、壊れた入れ歯の取り扱いについてお話ししました。

注意しておいて欲しいポイントは、

①壊れた入れ歯は使えそうでも使わない

②瞬間接着剤でくっつけない

③破片も捨てずに歯科医院に持っていく

少なくともこの3つは守ってください。

壊れた入れ歯は歯科医院に持っていけば、たいてい修理できます。

取り扱いに気をつけて、歯科医院に持っていってください。

大田区鵜の木にある野原歯科医院

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